【うっとりするほど美しい】浮世絵でみる江戸の粋
東京・原宿にある太田記念美術館は浮世絵を専門とする美術館です。
2020年11月14日から12月13日まで、「ニッポンの浮世絵」展が開催されています。
富士山や桜などの自然の風景。
侍や相撲の力士といった男性たちや、遊女や芸者などの女性たち。
浮世絵に描かれてきた「日本」を象徴するさまざまなイメージが絵解きとともに紹介されています。
今回は、江戸時代に活躍した浮世絵師月岡芳年(つきおかよしとし)と太田記念美術館がテーマです。
目次
江戸時代に流行した浮世絵
浮世絵は、江戸時代に成立した絵画様式のひとつで、明暦3年(1657)1月におきた江戸大火以降といわれています。
生活や流行、遊女や役者などをテーマにした絵画で、庶民層を中心に盛り上がりをみせました。
浮世絵の「浮世」とは「憂世」に由来し、江戸の世を謳歌(おうか)しようとする風潮の中で、
浮かれて暮らすことを好んだ人々が「浮世」の字を当てたとされています。
月岡芳年「風俗三十二相 むまさう 嘉永年間女郎之風俗」
今回の展示会での見どころは、月岡芳年「風俗三十二相 むまさう 嘉永年間女郎之風俗」。
江戸の町で特に人気だったグルメが、蕎麦、天ぷら、ウナギ、寿司。
こちらの作品では、料亭の2階にいる女性が、海老か魚の天ぷらを食べようとしています。
楊枝1本で天ぷらを刺して、器用に持ち上げているところ。
天ぷらの傍らには天つゆの入ったそば猪口が。
ちなみに、題名の「むまさう」とは「うまそう(美味そう)」のことです。
浮世絵を通して、現代でも人気の高い和食のルーツをたどることができます。
引用元:太田記念美術館HPより
ほんとうにむまさう(うまそう)に食べていますよね。
色づかいや、女性の表情やしぐさ、艶やかさが美しく描かれた名作です。
浮世絵専門の美術館 太田記念美術館
太田記念美術館は、東京・原宿にある浮世絵を専門とする美術館です。
葛飾北斎や歌川広重、歌川国芳を中心とした人気絵師の代表作をはじめ、
浮世絵の歴史を網羅するコレクションは、およそ14万点にのぼリます。
月ごとに作品を入れ替え、常時80~100点程度の浮世絵が展示されます。
所在地:東京都渋谷区神宮前1-10-10
開館時間:午前10時30分~午後5時30分(入館は午後5時まで)
休館日:毎週月曜日(祝日の場合は開館、翌日休館)/展示替え期間(開館カレンダー 参照)/年末年始
ご来館前に開館カレンダーページをご覧下さい。
まとめ
今回は、浮世絵師月岡芳年の名作と太田記念美術館がテーマでした。
江戸の粋な文化を感じ取ってみてはいかがでしょうか?