【読み返したくなる絵本】BROOCH/ブローチ
時々ふと読み返したくなる絵本です。
内田也哉子さんの独特な感性で表現されることばと、
KIGIデザイナーの渡邉良重さんが描いた清楚で柔らかい絵が、
素敵なハーモニーを奏でる絵本BROOCH/ブローチをご紹介します。
薄紙に印刷されていて、次のページが透ける仕掛けになっているので、
その重なりがまた美しいです。
心をリセットしたいときに読みたくなる一冊です。
むかし むかし
忘れものに 気付いたのは ずっと昔
世界中を 歩き回っているうちに
あまりに いろいろなことが ありすぎて
忘れてしまいましただいじなもの
それは
けっして重たくないのに
おごそかな存在感に溢れていて
ひかりをたっぷり浴びた日には
ここぞとばかり艶やかなぬくもりをたたえどこにでもあるようで
どこにもないもの
読み進めていくうちに、心が晴れやかになってきます。
それから
青い空を
青く憶(おも)った外の世界を見ることは
内なる自分に 耳を澄ますことに似てるはずなのに気付くと
見失ってしまうことしばしば現在地さえも
わからなくなる
・
そっと 右手でおさえると
ここに あった
わたしのブローチこの先も道は はるか遠くつづく
足りないことを数えすぎて
満ちているいまを 忘れてしまわないように
小さな祈りを 胸にかざる
読み終わったときには、心がニュートラルな状態に戻っている感覚です。
目次
まとめ
心が疲れたとき、ぜひ読んでみてください。
マインドフルネスな気持ちになれる一冊です。