【甘くてジューシーないなり寿司が絶品】四谷 志乃多寿司と神楽坂からの四ツ谷散歩

神楽坂下から市ヶ谷、四ツ谷方面の外堀通りは、4月は桜の名所で知られていますが、5月は新緑が美しく、四季折々変化を楽しむことができます。
神楽坂下から四ツ谷駅までは、距離は約2.3km、徒歩で30分ほどです。
途中、市ヶ谷のあたりを寄り道しながら、「四谷 志乃多寿司(しのだずし)」のいなり寿司とかんぴょう巻きを買いにお散歩をしました。
創業100年の老舗である四谷 志乃多寿司のいなり寿司とかんぴょう巻きは、想像を超える味わいでした。

創業100年の老舗「四谷 志乃多寿司」

志乃多寿司には、「人形町総本店」、「神田」、「浅草」、「四谷」とありますが、
1920年(大正9年)に「神田 志乃多寿司」から暖簾分けしたのが、「四谷 志乃多寿司」です。
ちなみに、以前ご紹介した「八千穂寿司」も、「神田」で修行した先代がお店を開きました。

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品揃えは「いなり寿司」と「かんぴょう巻き」だけ

四谷 志乃多寿司の品揃えは、「いなり寿司」と「かんぴょう巻き」の2つだけという潔さ。
この2品を組み合わせて、パック詰めと折り詰めで販売しています。
店内には、お揚げとかんぴょうの甘い香りが広がっています。

甘くてジューシーないなり寿司とかんぴょう巻きに、辛味の利いたガリが絶妙にマッチ

同店のいなり寿司は、とにかく甘くてジューシー。
ひとくち食べた瞬間、お揚げの甘いだし汁が口いっぱいに広がります。
このだし汁が、お揚げと酢飯をひとつにまとめあげてくれています。
かんぴょう巻きは、甘くてかんぴょうの肉厚さが感じられ、すし飯との相性もバツグンです。
そして、添えられたガリがまたよい仕事をしてくれているのです。
甘めのいなり寿司とかんぴょう巻きとは対象的に、ガリはしっかり辛味が利いています。
ガリで一度リセットされると、また口の中が甘さを求めてきます。
かんぴょう巻き→いなり寿司→ガリ、、、と無限に食べたくなります。

それぞれの丁寧な仕事に加えて、この三位一体の組み合わせが絶妙。
これが、考えつくされた老舗の味だと実感しました。

平松洋子さんの著書「遺したい味」の表紙にもなった志乃多寿司

国内外の各地を取材し、食文化や文芸をテーマに執筆活動をされている平松洋子さんの著書「遺したい味」の表紙を飾っているのが、この志乃多寿司。
東京に暮らす平松さんと、京都に暮らす姜尚美さんが、自分のまちの「遺したい味」を教え合う往復書簡で、平松さんは志乃多寿司さんを紹介されています。

ここの稲荷ずしと海苔巻に出逢ったとき「見つけてしまった」と思ったものです。
稲荷ずしと海苔巻は、ひとそれぞれ好みがあると思いますが、ぴたりとくる味に出逢うと僥倖(ぎょうこう)という言葉さえ浮かびます。
ここの稲荷ずしのお揚げはちょっと甘め、でも甘すぎず、濃過ぎず、ふっくら、じゅわー、絶妙の煮染め加減。
ほわっと詰めた酢飯との相性が軽やかな食べ心地です。
しっかりと味をふくませて干瓢を煮る海苔巻の流儀は、東京のそれ。
きゅっと締めた巻き方にはいつも惚れ惚れします。
差し入れや手土産用に買い求めることがあるのですが、お渡しした方に「あの味が忘れられない」と言われることも多く、内心「そうでしょうとも」とにんまりします。

遺したい味」より

四谷 志乃多寿司
住所:東京都新宿区四谷1-19

寄り道どころがたくさん 四ツ谷、市ヶ谷界隈

四ツ谷、市ヶ谷界隈は、思わず立ち寄りたくなるお店がたくさんあります。
「四谷 志乃多寿司」の周辺には、老舗のたいやき屋「わかば」や、2020年10月にオープンした台湾カフェ「四ツ谷一餅堂」があります。

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そして、市ヶ谷駅周辺には、バナナジュース専門店「ミバショウ」があります。
靖国通りを九段下方面に進むと、同じくバナナジュース専門店の「BANANA JUICE TOKYO」も。

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さらに、靖国通りから一口坂に入ると、さきほどご紹介した「神田 志乃多寿司」で修行をした「八千穂寿司」さんがあります。

まとめ

四谷 志乃多寿司と、見どころ満載の四ツ谷、市ヶ谷界隈をご紹介しました。
ほかでは味わえないジューシーな甘さのいなり寿司とかんぴょう巻きをぜひ食べてみてください。
四季折々の景色が楽しめる外堀通りをお散歩しながら、見どころ満載の四ツ谷、市ヶ谷界隈を寄り道してみるのもおすすめです。